山下達郎 クリスマスイヴの話
お疲れ様です。
急に蒸し暑くなりましたね。
というわけで今日は「クリスマスイヴ」の話。
暑いからね。しょうがないね。
多分一度は聴いたことがあるとは思いますが、まあ涼しくなると思うので聴いていってください。
で、この曲ですが変な記録をいっぱい持っています。
例えば「オリコンランキングベストテンに再浮上した回数1位」
「1980年代で最も売り上げ枚数が多いシングル」
などなど。
当初はシングルカットされておらずアルバム1983年発売「MELODIES」の最終トラックに本人曰く「ひっそり」と収録した作品だったといいます(本人も音楽トラックとしては気に入っていたそうですが、こんなことになるとは思っていなかったようです)。
アルバム発売後の同年12月にシングルカット。当初はオリコンランキング44位と低調でしたが、そこから5年後の1988年、JR東海のCMに採用されたことで爆発的に売れるという少し不思議な道筋をたどっています。
ちなみに、このJR東海クリスマスCMのシリーズの牧瀬里穂verの出来が非常にいいので、見る機会がありそうな方は是非。
肝心の楽曲ですが「告白すらできずに失恋する男」という内容のしんみりした曲です。
(でも曲調はバロック風)
考えてみれば日本のクリスマスソング、暗いのも多いです。
・クリスマスイヴ
・サイレントイヴ
とかそんなんばっかやんけ。
(と思いきや、奥様の竹内まりやさんが素敵なHolidayリリースしてたりもするんですが)
閑話休題。
で、注目は1分57秒あたりからはじまる、多重録音のアカペラ。聴きなじみがある方もいるかと思いますが、これ、パッヘルベルの「カノン」の一節です。コード進行がバロックっぽかったので、どうせならリアルバロックを入れようという発想だったようですが本人のライナーノーツによると、この約15秒のために48トラックを録音し、この部分のレコーディングだけで半日を費やすという職人っぷりが発揮されているので、是非味わってほしい…!
シングルB面は世界的にも有名な楽曲、「White Christmas」をアカペラ歌唱したもの。こちらもぜひぜひ。
(アルバムではクリスマスソングと冬の曲をアカペラとオーケストラで綴った名盤「Season's Greetings」と全編アカペラカバーのマニア歓喜の一枚「On the street corner2」に収録されています。Season's Greetingsは有名なカバー曲も多いので入門編としておススメです)
※ちなみにその1
この曲が世間的に有名になったせいで「山下達郎」は冬の季語になってるらしいです(8文字‥‥!)
※ちなみにその2
この曲のせいかどうかはわかりませんが、まだ転売対策が確立していなかった頃、12月24日のツアーコンサートのチケットが10万円で取引されていました。