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50年前の名曲を聴きながら現代をみて思うこと What's going on ~アメリカの中間選挙報道と重ねて~

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その昔(と言ってもまだ50年ほど前の話だが) Marvin Gayeというミュージシャンがいた。いわゆるブラックミュージック系の流れを持つミュージシャンだが、今回は彼の代表曲、What's going on を紹介してみたい。

 

Marvin Gayeは1958年から活動を開始し、徐々に人気を集め1960年代には数々のヒット曲を世に発表していく。特にタミー・テレルとのデュエットは評判がよく、不動の人気を獲得していくことになる。

ところが、絶頂のMarvinに異変が起こる。タミーテレルが24歳という若さで夭折。若く才能のあった存在があっけなくこの世から去ってしまったことに強い衝撃を受け一時音楽活動を休止してしまう。

おりしも当時はベトナム戦争が過激化した時代でもあった。Marvinの弟からの手紙によって今の時代がどんなものか、ベトナム戦争の悲しさなどをより克明に知っていくことになる。

 

そうした世の無常さや社会問題に触れながら、復帰第一弾として、共作・発売されたシングルがWhat's Going Onだ。

 

歌詞はベトナム戦争が激化する当時の世相を広く反映している。

タイトルにもなっているWhat's going on という何度も使われるフレーズはある種の反語的にも用いられていて、『いったいどうなってるんだ?(これでいいわけがないだろう)』ということを強く意識しているように思われる。

 

今回の中間選挙アメリカの「分断」が良く焦点に取り上げられていた。

もともとあったものが可視化されただけだ、という向きもあるが、本質的な部分で、50年前とあまり変わりないのかもしれない。

 

歌詞は著作権上の関係上取り上げられないが「お互いに相手を攻撃する選挙戦」を見ながらこの歌詞を眺めると、なんだかもやっとした気分になるのだ。

Marvin Gayeが今のアメリカを見て何を思うか、ふっと思い出した曲だったので取り上げてみた。

 

つらつらと書いてみたが曲自体もとんでもなく良いので是非一度は聴いてみてください。